与論島のダイビングといえば、やっぱり「沈船あまみ」や「海中宮殿」が有名ですね!
もちろん僕も「沈船あまみ」や「海中宮殿」でダイビングをしてきました。
確かにめちゃ面白かった。
与論島のダイビングのことを調べていると”わかりやすく魅力的”な情報ばかり出てきます。
しかし本当はもっと面白いポイントや生物がたくさんいるんです……
与論島のダイビングが初心者向けだと思われているなんて本当にもったいない!!!
ということで今回は……
水中写真家のしげが与論島でダイビングをしてきて感じた魅力を
①わかりやすく客観的にみた魅力
②マニアックに独自目線で感じた魅了
にわけてお伝えしてきます!
まだダイビングを始めたばかりの方も!
生物派のマニアックな方にも!
参考になる、面白いと思ってもらえる内容になっています!
与論島のダイビングスタイル
まずは与論島のダイビングスタイルからご紹介していきたいと思います。
与論島ではボートダイビングが主流です。
与論島のダイビングはボート初心者にもオススメできます。
ポイントは近い場所で5分、遠くても10分ちょっとで、1本ダイビングをするごとに港へ帰ってきて休憩というスタイルです。
ダイビング自体も穏やかな場所にアンカリングでボートを固定して潜るので、船酔いしやすい方にも初めてボートダイビングをする方にも安心ですね。
ヨロンダイビングサービスさんより
ポイントは大きく分けて北のエリアと南のエリアに別れています。
与論島では夏場には南よりの風が吹くことが多いため穏やかな北側のエリアで潜ることが多いです。
逆に冬場は北東が吹くことが多いので穏やかな島の南側のエリアでダイビングすることが多くなります。
夏がメインの北側には「海中宮殿」や「沈船あまみ」など有名ポイントが多く、どうしてもこの2つを見に行きたい方は夏場の方が行ける確率は高いです!
今回お世話になったヨロンダイビングサービスさんによると、逆に南側のエリアは地形が複雑で宮古島クラスの地形ポイントが広がっているんだとか!
しかもベニゴンベなど沖縄ではほとんど見れないレアなマクロ生物が見れるのも南側だということ!
リピーターやベテランの方は迷わず冬の時期の与論島に潜りに来るそうです。
与論島はサンゴの隆起によってできた島で川がありません。
そのため陸から土砂が流れてくることがなく1年を通して高い透明度を誇っています。
水温も沖縄とほとんど変わらず、 春シーズン:3〜5月は20℃〜24℃で、夏シーズン:6〜8月25〜28℃で、秋シーズン:9〜11月は28〜25℃で、冬シーズン:12月〜2月は22〜19℃です。
冬場はドライスーツもしくは厚手のスーツがあったほうが快適ですが、なんとか1年中ウエットスーツで潜ることもできそうですね。
与論島ダイビングのわかりやすい魅力
与論島の海は本当に透き通っていて浮遊物が少ない。
ヨロンブルーが最高に気持ちいいんです!
与論島はサンゴが隆起して出来た島で、どこを潜っていてもサンゴだらけ。
そして死んだサンゴが砕けて出来たホワイトビーチもめちゃくちゃ美しい。
青い海に白い砂にサンゴ礁とこれだけで最高に気持ちいいのですが、与論島のダイビングにはもっとたくさんの魅力があります。
そんな与論島のダイビングのわかりやすい魅力を3つ紹介します!
ロマンチックな海中宮殿
与論島で1番有名なダイビングポイントと言っても過言ではないでしょう。 1度くらいは与論の海中宮殿は聞いたことあるかもしれませんね。
先に言っておきます。 この海中宮殿は太古からあるわけではなく観光のために人工に作られたものです。
2003年に古代ギリシャの宮殿をイメージして与論観光の発展のため人工的に茶花港から8分位の沖合に沈められました。
「え”え”〜〜ガッカリした。」と声が聞こえてきそうですが……
早まることなかれ!
この海中宮殿は与論島の海に15年近く眠っています。 水中に15年もあるとサンゴなども付着し、様々な生物の住処となっています。
人間の創造物と自然とが調和した姿がなんとも言えません。
また白い砂地に青い海にこの宮殿がめちゃくちゃインスタ映えするんです。
まさか与論島のダイビングに関わってる人たちは15年も前からインスタブームを予想してたのかと思うほど。
最大深度は15m前後なので初心者でも楽しめるポイントです。 最近ではスキンダイビングで訪れる人も多いんだとか!
海中宮殿の楽しみ方をより詳しく知りたい方はコチラの記事も参考にしてみて下さい。
圧巻の迫力!沈船あまみ
沈船あまみも与論島では超有名なダイビングポイントでしょう!
水深40mに横たわる全長51mの沈船ポイント!
日本国内では沖縄のエモンズに次ぐ大きさの沈船です。
この沈船あまみは戦争で沈んだ船ではなく、もともと海上保安庁の巡視船が退役したタイミングで与論島が買い取り、沈めたものになります。
そのため他の沈船ポイントとは違い、ここで亡くなられた方もいないため安心して楽しむことが出来ます。
与論島の海は透明度がめちゃくちゃ良いので全長51mの船の全体を見渡すことが出来ます。
この中層から見る景色がまた大迫力なんです!!
最大水深が深いため中性浮力や深度コントロールを注意する必要がありますが、与論島でダイビングするなら絶対見ておきたい光景の1つです。
より詳しく沈船あまみの楽しみ方を知りたい人は以下の記事も参考にしてみて下さい。
遭遇率100%のアオウミガメ
与論島のダイビングでアオウミガメとの遭遇率は100%! そのくらい与論島ウミガメは多いんです。
僕も1本だけカメを狙うダイビングをしたのですが、1ダイブで5個体のアオウミガメに遭遇することができました。
ボートでポイントに移動している最中にも息継ぎをしているカメがそこら中に。
ダイビングに慣れてくるとウミガメなんてどこでも会える気がしてきますが、やっぱりいると写真撮っちゃいます。
それに初心者の方にはめちゃくちゃ嬉しいと思います。 そんなカメに高確率で、いやほぼ100%会えるのはやっぱり与論島のダイビングの魅力でしょう。
ちなみに海中宮殿や沈船といったインパクトには負けてしまいますが、与論島のダイビングではまだまだおもしろさがたくさんあります。
どのポイントでも潜っていてふと沖を見るとイソマグロが通ったり、
こんな感じの地形ポイントがあったり、
サンゴが見事な場所があったりします!
マグロは通年みられるようで、月に何度がお見合いのように群れになることもあるんだとか。
地形ポイントやサンゴも他とは透明度の高い与論島のい海ではより美しく見えるんです。
与論島ダイビングのマニアックな魅力
ここまでは与論島のダイビングのわかりやすい魅力をご紹介してきました。
マリンダイビングなどの雑誌やWEBなどで見たことある方も多かったかもしれません!
ここからはまだまだ知られていない与論島ダイビングのマニアックな魅力に迫っていこうと思います。
深場のアイドル・ヘルフリッチ
与論島のダイビングは深場が面白いんです!!
宇勝(うかち)のアーチというポイントで出会ったヘルフリッチ!
まだこどもで大きさは3センチくらいと小さかった。
与論島で見られるヘルフリッチは幼魚がほとんどで成魚はあまり出ないらしいです。
水深は36mと深めにいましたが、いると言われたら行っちゃいますよね!
日本国内でヘルフリッチはなかなか見れないですから!
なぜだかハタタテハゼに混じっていました。
与論島はめちゃくちゃハタタテハゼが多く、写真を撮っているといつも写り込んできます。
せっかくなので与論の白い砂と合わせて白飛びに!笑
もう少しじっくり撮りたかった。
ちなみにこのブログを書いている頃にはニラミハナダイの幼魚も見つかったようです。
爽やかな青を活かしたマクロ
今度はレア物ってわけでないんですが、与論島の海の中ってホントに明るいんです。
太陽が出ていると自分のいる深度がわからなくなるほど。
その明るさを活かして爽やかな雰囲気の写真を撮るのもめちゃ楽しかった!
なんでもないウミシダバックのスズメダイの写真ですが、とにかく簡単に海が淡い色合いになってくれます。
ほら!
普段は地味なメガネゴンベだってこんなに爽やかに。
透明度を活かして背景に青をふんだんに入れ込んで写真を撮る。
こんなマクロの楽しみ方もありじゃないでしょうか?
海の青さを入れて写真を撮ろうとすると、被写体だらけでエキジット出来なくなるほど楽しいですよ!
チョウチョウウオが群れる珍しい光景
チョウチョウウオの群れって聞いたことありますか?
少なくとも僕はありません。
伊豆でもどこにでもいるTHEチョウチョウウオです。
他のチョウチョウウオの仲間に比べると地味で注目されない魚ですが、与論島では群れるんです!
ポイントはWクレパスというポイントで岩と岩の間のクレパスに群れています。
写真は先に誰かが通ったあとだったのか、チョウチョウウオがクレパスの外に出てしまっていました。
でも普段は単体もしくはペアで群れている姿は不思議でした。
あ、地味過ぎる……?
安心して下さい!
ちゃんとカスミチョウチョウウオが群れる場所もありますよお!
ほら!
よくある写真みたいになりましたよね。
ちょっと変わった景色を見たい方、写真を撮りたい方はあえてチョウチョウウオの群れをリクエストするのも面白いかも!
ヤッコ類が激アツ過ぎる!
僕が与論島でダイビングをして1番感動したのが、ヤッコの種類の豊富さです!!
もともと与論島でダイダイヤッコが出たという情報はキャッチしていて、ヤッコ多いのかな?と思っていましたが、それ以外にもヤッコがアツすぎる!
というのもヘルフリッチを狙いに深場に降りていった際に1番最初に目に着いたのがコイツ!
ヤイトヤッコです!!
いや初めて見たし、この柄は凄すぎる!
もうヘルフリッチどころの騒ぎではなかったです。
見つけた深度が深かったためヘルフリッチの撮影は1分くらいで終わらせ、ひたすらヤイトヤッコを追いました。
エキジットして、この感動をガイドの竹下さんに伝えると……
「ヤッコは結構いろんな種類いますよ。例えば、トサヤッコとかヒレナガヤッコとか」
正直、全部見たい! 気付くのが遅すぎた。
なんだか最初に沈船やら宮殿やらをじっくり撮影してたのがもったいなく感じてきてしまった。
ということで1本で撮れるだけヤッコを狙ってきました!
20〜35m付近にいるため粘って写真が撮れないのが悔やまれる。 誰か代わりにリベンジしてきて欲しい!
ヤッコ好きの方は絶対与論島でダイビングするべきだと思います!
ヤッコ類とは関係ないのですがハナゴンベも与論島のダイビングではめちゃくちゃ見れます。
1ダイブで約100個体は見れます。
まるでキンギョハナダイのようにハナゴンベがいる光景も不思議でした。
与論島のアフターダイビング情報
与論島はダイビング以外にも観光してもめちゃ楽しいし、ホントに癒やされます。
上の写真の百合ヶ浜ビーチは干潮時にのみあらわれるビーチで船で渡ることのできる場所ですが、百合ヶ浜は船で渡らなくても十分です。
ちなみにビーチで遊ばず見るだけなら船倉海岸が1番オススメ!
とにかく美しい。
リーフに囲まれているため手前の海は白い砂で穏やかなためコバルトブルー色に、そして沖のリーフの外は完全に外洋になるため濃い青になっています。
ぜひ与論島に来た際にはこの景色は見て欲しい。
他にも海を眺めながらリラックスできるカフェもあります。
ここはシーサイドガーデンというカフェなんですが、ここから見る景色は本当に最高。
キレイに手入れされた庭から絶景を見ながら飲むアイスコーヒやアイスティーはいつもの10倍美味しく感じさせてくれます。
他にも与論島はメインの茶花のエリアはたくさん居酒屋さんがあります。
与論献奉など独特のお酒の文化もあり、ダイビング後はうまいビールは一杯ってのもありですね!
与論島への行き方
与論島への行き方は飛行機を利用する方法とフェリーを使う2種類の方法があります。
まず飛行機で行く方法は写真のようなJAL系列のJACやRACの小型機に乗って行きます。
時間を短縮したい人は圧倒的に飛行機がオススメです。
場所は鹿児島空港から1時間15分、奄美空港から45分、那覇空港から40分と短時間で着くことが出来ます。
時期によって飛んでいる本数や時間は変わるので都合の良い時間をチェックして、どの空港から飛ぶか選んでいくと時間のロスが少なく与論島に行くことが出来ますね。
フェリーで行く場合は1日1便の鹿児島から那覇を結ぶフェリーに乗ることになります。
コスパ派の人には圧倒的に那覇港から出るフェリーがオススメです!
那覇港を朝7時に出発し、午前11時50分には与論島に着くことが出来ます。
ショップの都合次第ですが、午後から2ダイブすることも可能です。
ちなにみ鹿児島からは夕方18時発の次の日の13時40分着と夜行になります。
めちゃくちゃ時間がかかるので鹿児島からのフェリーはダイビングを楽しみたい方には向いていないです。
与論島観光協会のWEBサイトに詳しくまとまっています。
与論島に行く方はぜひ確認してみて下さい!
http://www.yorontou.info/access/to-island.html
最後に
与論島のダイビングは海中宮殿や沈船あまみのような、誰にでもわかりやすい魅力がたくさんありますが、実はマニアックな魅力もたくさんある!
その例がヘルフリッチやニラミハナダイといった深場のアイドル! そして僕が1番感動したヤッコ類の豊富さ。
ハナゴンベがうじゃうじゃいるのもビックリしました。
今回は潜れませんでしたが、南側にはベニゴンベもいるんだとか。
ベニゴンベは日本では小笠原諸島くらいでしか見れないはず。
ホントに不思議な海です。
与論島のダイビングには、まだまだ僕らが気付いていない魅力があるのかもしれません。
もし「こんな魅力もあるよ!とかこれも紹介して! 」とかあれば気軽に教えて下さい。
僕もまた冬の時期に与論島にダイビングしにいこうと思います。
与論島にダイビングに行く人は合わせてコチラのブログもチェックしてみてくださいね!
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ダイビングをもっとカッコよく、もっと楽しくをモットーに
海のリズム感やワクワク感を伝えるためにダイビングの様子をVlogでも紹介してます!
合わせてみてみてください!
今すぐにでもダイビングしたくなりますよ!!!