夢だけど夢じゃなかった。
ダイビングを始めて10年間、
ずっと潜ってみたかったマグロ穴というポイント。
夢にまで見た憧れの場所です。
マグロ穴には、その名の通り大きな吹き抜けの穴の中に100匹以上のイソマグロが集まり渦を巻いているという。
世界でも類を見ない絶景なんだとか。
マグロ穴に潜った瞬間、僕はその虜になりました。
こんにちは。
水中カメラマンのしげです。
今回はずっと憧れだった小笠原諸島・ケータ列島にあるマグロ穴に潜ってきました!
写真からテンションの高さがわかると思いますが、マグロ穴は ”大の大人がはしゃいでしまうくらいの絶景” なんです!
簡単には行けないけど、いつかは絶対見たい絶景、マグロ穴でのダイビングを紹介していきます!
目指せマグロ穴!
マグロ穴はケータ列島の嫁島にあります。
ケータ列島は北から聟島、媒島(なこうどじま)、嫁島の無人島からなり、僕らが観光で訪れる父島から北に50キロ、ダイビング船で約2時間の距離にあります。
ただでさえ、小笠原に行くには24時間の船旅をしなくてはいけないのに、ケータへはそこからダイビング船で2時間かかります。
しかも海況が良く、ゲストのレベルが揃ったタイミングでしか行けないとは、もう秘境中の秘境ですね!
その行きづらさが天然の規制になって有名ポイントでありながら、手つかずの大自然が残っています。
今回は運良く条件が揃ったので日帰りでケータ遠征!
父島を出港して兄島、弟島を越えて約1時間ちょっとで、ぼんやりケータ列島の1番最初の島、嫁島が見えてきます。
ここに今回の1番の目的、マグロ穴が待っています!
ケータ列島は、岩肌むき出しの断崖絶壁の島々で無人島。
人を寄せ付けない雰囲気が漂っています。
嫁島・マグロ穴に到着!
この嫁島にある断崖絶壁に開いた穴の下にある洞窟にイソマグロが溜まっているんです。
マグロ穴は最大深度が15mを切っていて穴の奥は10mほど。
すごく浅いポイントになっています。
しかし潮通しが良いポイントで、ダイビングスタイルはドリフトダイビングです。
最低限のスキルとして、ロープ無しでのフリー潜行と安全停止は出来た方が良いでしょう。
マグロ穴にエントリー!
ついに夢のマグロ穴でダイビングです。
さっきの大きな穴の前でエントリーして、穴の方向に進むと…….
早速出ました!!!
洞窟の中に数え切れないほどのイソマグロが!
もう少し穴の奥へ進むと、とにかくイソマグロが近いっ!!
夢にまで見た光景が目の前に広がっています。
正直、感動に手が震えて写真どころではなかった。
あまりの壮大さと美しさにちょっと泣きそうになりました。
ああ、神々しい。
そして、でかい。
マグロ穴のマグロは大きく、写真に写っている個体でも1mくらいあります。
さらに数匹まるでボスのような個体は2m近くあるんじゃないかという巨体です。
粟国島で見たイソマグロも量は多かったですが、1匹1匹の迫力は小笠原の方が段違いにありますね。
あ、なにやっているんだろう?
3匹が絡み合いながら泳いでいます。
マグロ穴にマグロが集まる正確な理由はまだわかっていませんが、産卵の前のお見合い的な行動ではないかと言われています。
この行動も、もしかしたらナンパだったり、理想の相手を見つけている仕草なのかもしれませんね。
もちろん、自然のことなのでマグロ穴に潜ってもイソマグロが30匹くらいしかいないこともあります。
しかし、お世話になっているPAPASの店長の航星さんいわく、今日みたいに100匹くらいが穴の中に群れているは普通なんだとか。
多いときは200匹以上が集まっていることもあるそうです。
恐るべしマグロ穴!
ちなみにイソマグロを観察するときは、必ず壁に沿って観察をします。
マグロはダイバーの吐く泡を嫌がるのでダイバーが穴の真ん中に入ってしまうとマグロが穴の外に逃げていってしまいます。
そのため着底をして壁側からマグロが近づいて来るのを待つスタイルが基本になります。
壁に沿って待っていればマグロは目の前まで近づいてきてくれるので追いかけないようにしましょう。
マグロ以外にもカッポレの群れも入っていました!
カッポレは独特のフォルムがカッコよく、写真映えする魚ですね。
夏終盤になると多くなってくるそうです。
ウミガメも登場!
「お前、そこで何してるねんっ!」
ってツッコミたくなるようなタイミングでアオウミガメが入ってきました。
マグロのことを一切気にせず、悠々自適に泳ぎ去っていきました。
ホントに何しに来たんだろう?笑
シロワニやイルカに会えるかも!?
マグロ穴から出た後はシロワニに出会えるチャンスが!
ダイビングの後半になるので深度的にあまりオススメは出来ませんが、穴の沖側の水深30mにシロワニが潜むオーバーハングがあるんです。
今回は残念ながらシロワニはいませんでした。
年によってバラツキはあるそうですが、もし見れたら贅沢過ぎる!
オーバーハングをのぞくとウメイロが入っていました。
シロワニがいなくて残念にちょっと思いましたが、
ウメイロとカンパチが僕を癒やしてくれました。
運がよいと安全停止中にウメイロの大群に囲まれることもあるそうです。
マグロ穴周辺はミナミハンドウイルカも多く、ダイビング中にイルカに会えることも多いポイントなんだとか!
ケータのマグロは人間慣れしていないので興味を持ってめちゃくちゃ近づいてくるんです!
今回は残念ながらイルカにも会えずでしたが、小笠原の青い海で水中イルカとかめちゃくちゃ感動するんだろうな。
おわりに
秘境中の秘境、小笠原諸島・ケータ列島のマグロ穴!
そこには、世界でここにしかない絶景があります。
ケータ列島は限られたタイミングでしか行けないため、ありのままの大自然が残っています。
夏場は海況が良ければ日帰りでのケータツアーも各ダイビングショップで開催されています。
日帰りツアーなら1航海の小笠原の滞在でも運良くケータに行けるでしょう。
マグロ穴だけでなくケータ列島を満喫したい人は2航海小笠原に滞在し、おがさわら丸が出た後の出航日に少人数でダイビング船でケータに泊まるツアーも良いでしょう。
ぜひ憧れの地・ケータ列島潜りに行ってみてくださいね!
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そんな海のリズムやざわめきを伝えたくて映像でも小笠原の魅力を発信しています!
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マグロ穴のシーズンは海況の安定しだすGW明けからお盆くらいまでです。父島から大海原を2時間移動するので海況の良い夏がベストです。
ただしお盆を過ぎ水温が上がりきるとマグロ減ってくるので注意。