沖縄県、阿嘉島のダイビングは世界中のダイバーから愛される日本屈指のポイントです。
豊かなサンゴ礁と美しい海から国立公園に指定される慶良間諸島の1つである。
そんな世界を魅了する阿嘉島のダイビングには2つの顔がある。
「大物を求めてエキサイティングで刺激的なドリフトダイビング」
「ケラマブルーと呼ばれる爽やかな青い海でリラックスしたダイビング」
どちらも阿嘉島のダイビングの楽しみ方の王道と言って間違いないでしょう。
あなたは、どっちが好きですか?
ドリフトダイビングはダイナミックな地形の中を時に流れに逆らいながら大物を狙います。
当たる時もあれば大外れの時もある、そんなギャンブルのようなダイビングです。
深く濃い青い海の先に大物が現れた時の感動は計り知れないものがあります!
リラックスしたダイビングは青く澄んだ海にポツンとある根に群れるスカシテンジクダイなどに感動したり、水面を見上げゆっくりと深呼吸する。
まるで海に溶け込んでしまうかのようなダイビングでしょう。
穏やかで美しい阿嘉島の光景には、リラックスし過ぎて水中で寝てしまうんじゃないかと思うほど。
こんな共存し得ないはずの相反する2つ魅力が同時に味わえる島。
それが沖縄の慶良間諸島にある阿嘉島のダイビングです!!
阿嘉島のダイビングではドリフトでイソマグロやロウニンアジの大物を狙ったダイビングから、砂地でのんびりダイビングまで様々な楽しみ方が出来ます。
そんな振れ幅の大きい阿嘉島のダイビングの魅力を1本1本潜ったポイントごとに解説していきたいと思います。
このブログを読んだ方は、阿嘉島でダイビングしたくなること間違いなし。
ダイビング欲を抑えてる方は見ないほうが良いですよ!
慶良間諸島・阿嘉島とは
阿嘉島は沖縄本島から東に約40キロ、国立公園にも指定される慶良間諸島にあります。
人口は約300人と小さな島ですが、そのアットホームな雰囲気から多くのダイバー、観光客を魅了してきました。
他の慶良間諸島の座間味や渡嘉敷に比べて、マリンレジャーなどを楽しめるサービスは少ないですが、その分観光客も少なく、本当にのんびり過ごすことができます。
今回僕がお世話になった阿嘉島のダイビングショップはダイブゴビーズさんです!
いつもプロフェッショナルな仕事で妥協なく、阿嘉島のその時々の最高の環境を魅せてくれます。
ダイナミックな阿嘉島のダイビングポイント
阿嘉島のダイビングではダイナミックなドリフトポイントがたくさんあります!
今回お世話になったダイブゴビーズさんは阿嘉島で1番大きな船を持っているため慶良間諸島中のベストなコンディションのポイントでダイビングすることが出来ます。
まずはその中でもアドレナリン全開のダイナミックなダイビングポイントからご紹介していきます。
下曽根(しもそね)
下曽根は阿嘉島を代表するダイビングポイントです!
阿嘉島より更に南で久場島という慶良間で1番南の島よりも更に南の完全外洋にある沈み根です。
完全に島から離れた外洋にあるだけに潜れる日は非常に貴重!
下曽根の魅力は言葉にするよりもとにかく見て下さい。
エントリーするとトップが10m前後の大きな根があります。
ちなみに全方向がドロップオフになっており、底は−40m以上と一気に深場に繋がっています。
この豪快なドロップオフを見ているだけで満足できますが、1番すごいのやはり魚影の濃さです。
下曽根は魚がカーテンのように群れると言い、その景色は圧巻!
今回は緩やかな流れでしたが、流れの下から上に向かって泳いでいくと……
出ました!グルクンの群れ!
ホントにカーテンみたいに上からグルクンが降ってくる。
いきなりこの光景に驚いていると、
次はウメイロモドキが降ってきました!
黄色と紺色の体がすごくキレイ!
やっぱりウメイロ、タカサゴ系の中では1番ウメイロモドキが華があって良いですね。
このあとカマストガリザメが深いところを泳いでいたり、グレイリーフシャークがウロウロしていたりで大興奮していると、ついに出ました!
ゴビーズのガイドの鴨谷さんの指差す先にはイソマグロ様!!
最初は6匹くらいしかいませんでしたが、1番大きいマグロが引き連れるよに20匹前後の群れがやってきました。
イソマグロすげーーー!
そして近いっ!
1番大きい個体は1mくらいの大きさがありました!
最後は頭上を通過していきました!
この後も終始、グルクンの群れに囲まれ、イソマグロは何度も僕らの周りに現れ本当に大満足の1本でした。
エキジット後は思わず笑みと歓声が!
こんなすごい海で潜った後は、ついつい笑ってしまうものです。
いやあ、大当たりのダイビングでした!
男岩(うがん)
男岩は座間味の北東にそびえ立つ巨岩のダイビングポイントです。
水中はドロップオフになっており、豪快な地形と魚群が有名なポイントです。
運が良ければジンベエやマンタの目撃情報も多いポイントです。
ちなみにワイドだけでなく、ハナヒゲウツボやピグミーも観察できるという贅沢なポイント!
僕が潜った日は、流れのない穏やかな日。
シーズンじゃなかったことと人数が多く攻めきれず魚影には会えませんでした。
それでもカスミチョウチョウウオは群れていたし、ダイナミックな地形、外洋の濃い青もある。
潜っていてソワソワしてしまう魅力的なポイントでした!
運瀬(うんせ)
運瀬は渡嘉敷島の東の外洋にある水面に飛び出した岩場のポイントです。
渡嘉敷島に沿って流れる海流がぶつかるところで激しく流れるドリフトダイビングになることが多いですが、その分魚影は濃くダイナミックなポイントです。
僕が潜ったタイミングは若干うねりが残り、波が高いタイミングでした。
水面に出た岩に波がぶつかって水面は雲のうような景色に。
この迫力やばくないですか?
しかもさすが、外洋ポイント!
めちゃくちゃ海が青い。とにかく濃い青色をしてるんです。
よくみると波しぶきの下にはキビナゴが大量に群れていました。
キラキラ光ってめちゃくちゃキレイ!
このあとアカウミガメにロウニンアジにイソマグロと大物が次から次へと出ました!
写真は流れが強く追いつかず撮れませんでしたが…..
流れの裏側に回ると、こんな感じにウチワも少し生えていました。
このウチワに差し込む光がまたキレイ!
とにかく海が青くて、それだけでテンションがあがる!
安全停止中も人を撮りたくなる。
ケラマブルーって優しいソーダブルーのような色だと思っていましたが、こんな深い青色もあるんですね。
とにかく運瀬は大きな根で潮通し抜群の気持ち良いダイビングでした。
自津留(じづる)
小さな無人島の周りでダイビングをします!
いままで紹介したポイントよりかは少し穏やかで、ゆるいドリフトでダイビングを楽しむことが出来ます。
エントリーしてすぐに現れたのはツマリテングハギの群れ。
良い感じに固まってくれていて写真が撮りやすい。
テングハギの特徴はその頭から出る突き出た角です。
英語ではこの角からユニコーンフィッシュと言われています。
最初の穏やかなところを抜けるとリーフスロープ沿いをゆるくドリフトで流していきます。
途中はハナゴイが群れていたり、
グルクンがいたりもします。
他にも小さめのイソマグロやウミガメなども見れました。
自津留は潮通しが良くプランクトンなどの栄養が豊富なためウチワ類もたくさん生えています。
このウチワにキンギョハナダイやカスミチョウチョウウオなんかが群れている場所もあり、最高でした。
阿嘉島でダイビングをするなら赤いイソバナの群生はぜひ見て欲しい。
さて次はのんびり癒やされる、もう1つの阿嘉島のダイビングの魅力について紹介していきます!
のんびり癒やされる阿嘉島のダイビングポイント
阿嘉島はサンゴ礁が豊かなことでも有名で、そのサンゴ礁が砕けて出来た白い砂浜に日本屈指の透明度を誇るケラマブルーのとろけるような青が本当に気持ちいいんです。
スカシテンジクダイやキンメモドキなど小さな姿が群れる姿に心癒されること間違いなし。
ニシバマ
ニシバマは阿嘉島の北側にあるビーチの沖にあるポイントです。
穏やかなビーチは真っ白の白い砂浜にいくつかの根が点在し、その根を回るのが王道ルートになります。
水深15mにあるメインの根はこんなに華やか!
この色彩やばくないですか!?
これぞ慶良間諸島、阿嘉島の海!!って感じですね。
この景色が見たくて世界中から多くダイバーが訪れるんです。
ニシバマなど慶良間諸島の内海は島のショップしか潜ることが出来ないため、この景色を見たい人は阿嘉島や座間味の島のショップで潜りましょう。
少し根から離れるとこんなかんじです。
根を覆い尽くすほどのスカシテンジクダイが華やかに彩ります。
時々、顔を出すユカタハタもカラフルで良いですね。
この根の主なのか、悠然と泳いでいきました。
ニシバマはマクロも面白く、アカシマシラヒゲエビなどの甲殻類やオドリハゼ、もちろんケラマハナダイやフタイロハナゴイなどカラフルなハナダイなど、めちゃくちゃおもしろいポイントなんですね!
浅い場所に戻ってくると、ヨスジフエダイの群れやデバスズメダイも群れてました。
天気が曇りだったのが残念でしたが、本当に気持ちいい海です。
いつ行っても癒やされるニシバマは阿嘉島でダイビングするなら絶対潜って欲しいポイントの1つです。
ガヒ砂漠
ガヒ砂漠ものんびり潜るには最高のポイントです。
座間味島と無人島、嘉比(がひ)島の間にあり、水路になっているため潮通が良く流れのないタイミングでのダイビングを狙っていきます。
白い砂地に出来る砂紋がめちゃくちゃキレイで、ホントに砂漠のような景色が広がっています。
砂地にはヤシャハゼがいることも有名です。
水深18〜20mと比較的浅めにいるので、じっくり観察できるかなと思います。
イソバナ類もすごくキレイなポイントで、水深15mから20mエリアに赤色のイソバナが群生しているエリアがあります。
イソバナのエリアにはキンギョハナダイなどカラフルな魚も多く、時にはアオウミガメも休んでいることもあります。
白い砂地にイソバナにキンギョハナダイ!
こんな景色に癒やされるダイブもありですね!
シル
古座間味ビーチの沖にあるのがシルというポイントです。
ここも白い砂地にポツンと点在する根に群れる小魚がめちゃくちゃキレイです。
写真は「ますだ岩」という有名な根で雑誌などで慶良間諸島を紹介する際によく取り上げられます。
チンアナゴもめちゃくちゃ多い!
テレビ番組の「ダーウィンが来た」でチンアナゴの産卵を紹介され時も、ここで撮影されました。
結構近くまで寄れてチンアナゴも撮れて楽しいです。
阿嘉島への行き方
阿嘉島への行き方は高速船もしくはフェリーに乗っていく方法です。
出港場所は那覇市にある泊港(とまりこう)、通称「とまりん」というターミナルです。
泊港への行き方
空港から泊港までは、タクシー・バス・電車と様々な行き方がありますが、正直おすすめはタクシーです。
料金は高いですが1番確実で楽に行くことが出来ます。
空港からは約20分で片道1200円~1500円で行けます。
数人で行く場合は割り勘すれば、そんなに気にならない値段ですし、沖縄の暑い街を重たいメッシュバックを持って歩かなくて良いので楽です。
タクシー代はちょっとって方や1人旅の方は電車も良いでしょう!
空港からゆいレールに乗って最寄り駅の美栄橋駅まで15分ほどで着きます。料金は300円。
ただし泊港までは距離があり10~15分歩くことになります。
メッシュバックがあると、ちょっと辛いですよね。
バスは1番おすすめしません。
路線がかなり複雑で、泊港へ直接向かうわけではなく遠回りをしながら向かいます。道の混雑状況にもよりますが、約1時間かかると思ってもらえると良いでしょう。
人の乗り降りも多いので大きい荷物があると落ち着いていられません。
泊港に着いたらフェリーか高速船で座間味へ向かいます。
所要時間としては「フェリーざまみ」が約90分~120分で、高速船の「クイーンざまみ」は50分~70分で到着します。
料金
大人:往復¥4,030/片道¥2,120
小人:往復¥2,020/片道¥1,060
大人:往復¥5,970/片道¥3,140
小人:往復¥2,990/片道¥1,570
※他、入村時(乗船券購入時)に環境目的税¥100が必要です。
運航ダイヤ
繁忙期や船の点検の日など変更はありますが基本的にはフェリーざまみが1日1往復、クイーンざまみが1日2往復しています。
那覇発(10:00)→阿嘉島着(11:30)→座間味着(12:00)
座間味発(14:00)→阿嘉島着(14:15)→那覇着(16:00)
1便目 那覇発(9:00)→座間味着(9:50)
座間味発(10:00)→阿嘉島着(10:10)→那覇着(11:10)
2便目 那覇発(15:00)→阿嘉島着(15:50)→座間味着(16:10)
座間味発(16:20)→那覇着(17:10)
おわりに
慶良間諸島の外洋の真っ青な海でダイナミックなドリフトダイビング。
それとも
内海の穏やかなソーダブルーに包まれるリラックしたダイビング。
どっちが好きになりましたか?
僕は正直、どっちも好きです。
こんな相反する2つの魅力を1日で堪能できるのが阿嘉島のダイビングの素晴らしさです。
1本、2本目は外洋でドリフトダイビング、3本目は穏やかな内海でダイビングなんて贅沢なチョイスをするのもアリですね。
アットホームな阿嘉島で最高の休日を過ごしてみてはいかがでしょう。
YouTube更新中!!
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海のリズム感やワクワク感を伝えるためにダイビングの様子をVlogでも紹介してます!
合わせてみてみてください!
今すぐにでもダイビングしたくなりますよ!!!