プエルトガレラのダイビングは日本では有名ではない。
知る人ぞ知る隠れ家的なフィリピンのダイビングスポットです。
しかし、プエルトガレラはヨーロピアンの間では有名で海岸線には多くのダイビングショップやホテルがあり賑わいをみせます。
こんなに素晴らしいプエルトガレラのダイビングが日本で知られてないなんて本当にもったいない!!!
見て下さい!この魅力を!
この景色、全部プエルトガレラの海で見れるんです!
しかもどこもボートで10分前後と非常に近いエリアで!
プエルトガレラは複雑に入り組んだ地形をしているため流れのある外洋や湾内の泥地、サンゴの群生する場所など様々な水中環境があるんです。
この多様性がプエルトガレラのダイビングの魅力だと思います。
- まるでおとぎ話の世界のようなソフトコーラル畑とハナダイの乱舞
- 多種多様な種が入り交じる豊かなサンゴ礁
- 漁礁の役割も果たす大小さまざまな沈船
- マクロだけでも十分楽しめるプエルトガレラの湾内
今回はプエルトガレラのダイビングの魅力はもちろん、行き方や泊まったホテル、サバンやホワイトビーチといった観光情報までをご紹介していきます!
これを読めばプエルトガレラを楽しめること間違いなしです。
プエルトガレラのダイビングで1番見たい景色
プエルトガレラに来たら絶対に潜って欲しいポイントが「キャニオンズ」です!
水深25mくらいの海底にいくつか盛り上がった壁のような根があり、その間をドリフトしながら潜ります。
ここのソフトコーラルが本当に美しいんです。
まるでおとぎ世界に入り込んでしまったようなカラフルで優しい色合いのソフトコーラルの群生。
そこに無数のキンギョハナダイが踊るように泳いでいるんです。
ときにはツノダシなどのチョウチョウウオの仲間が通り、水中に彩りを追加してくれたりもします。
こんなに華やかな景色は他では見たことがない。
正直、いま写真を見返していると全然「キャニオンズ」の美しさを表現しきれなかったと後悔します。
本当はもっとすごかった。撮りきれず、ちょっぴり悔しい思いの残るポイントです。
この「キャニオンズ」というポイントは流れが強ければ強いほどソフトコーラルは元気に咲き、キンギョハナダイも小さくまとまって泳ぎます。
流れがあるときこそすごいんです!
平均深度が深く流れも強いため上級者向けのポイントですが、カラフルな光景が好きな方やハナダイ好きの方は絶対に潜ったほうが良い!
美しい光景に夢中でシャッターを切っていると、遠くでなにやらガイドのマックマックが呼んでいます。
マックマックは今回お世話になったオリエンタルパールリゾートのガイドです。陽気なテンションで極小のウミウシやエビ・カニなどマクロが強いガイド!プエルトガレラでのダイビング歴も長い。
呼ばれた方向に行くとチョウチョウコショウダイやアヤコショウダイが群れています。
キャニオンズはハナダイやソフトコーラルだけじゃなく、大物やスイートリップ(コショウダイの仲間)も多いことも人気の1つです!
もう少し寄れるかなと思っていたのですが失敗。
流れに逆らいながらキンギョハナダイの撮影をしていたせいで息切れがすごく泡を嫌がって逃げられてしまいました。
悔しい……
最後は水中に沈んだイカリを見てダイビング終了。
ここからブルーウォーターを流しながら安全停止に入っていきます。
ナイトロックスを使っていましたが海底にいれる時間は30分ほど。
全然足りないし、もっと潜っていたい。
こんなに後ろ髪を引かれる思いでエキジットするポイントも珍しく、翌日にもう1ダイブ戻ってきてしまいました!笑
翌日のキャニオンズはプエルトガレラの大物ポイントと言われるだけあって、ホントに大物がたくさんいました。
例えば先程のイカリのところで体長1mはあろうかというロウニンアジがクリーニングされていました。
マックマックによるとこのイカリがクリーニングステーションになっているらしく、集まっている時は2,3匹のロウニンアジがホンソメワケベラにクリーニングされていることもあるとのこと。
他にも定番、ギンガメアジが群れていたり、
ダイバーに興味を持ったカスミアジが近寄ってきたり。
2本目のキャニオンズはおとぎ話のような優しい景色だけでなく、外洋らしいダイナミックな景色を魅せてくれました。
本当にすごすぎる!!!
キャニオンズはプエルトガレラでダイビングして欲しいポイントNo1!!
むしろ、ここだけで良いと感じてしまうかも。
穏やかな湾内はマクロの宝庫だった
いきなりですが……
前言撤回します。
プエルトガレラのダイビングの魅力はキャニオンズだけじゃなかった!
外洋でのワイドがあればその反対、超穏やかな湾内のマクロがめちゃくちゃ面白いんです。
日本では見ることが出来ないようなカラフルな生き物から泥地の不思議な生き物までとにかく生物層が幅広い。
マックダイビング(泥地でのマクロダイブ)ではインドネシアのレンベやアンボンが有名ですがプエルトガレラも負けず劣らず。
滞在中は午前中2ダイブは外洋でワイド、午後2ダイブは湾内のマクロと分けて潜っていたのですが……
実はマクロが楽しすぎてキャニオン以外は全ダイブをマクロにしちゃおうかと思ったほど!
小さい生物を見つけるのが得意なガイドがいるオリエンタルパールダイブだからこその楽しみですね!
ちなみに湾内のポイントで1番最初にマックマックに紹介されたのがこのタツノイトコ。
「なんだ普通のタツノイトコじゃん。」なんて思っていたら大間違い。
マックマックが水中でお腹を指差して僕に合図を送ってきます。
確かにタマゴを持っているんです。お腹がぽっこり。
最初の1匹の生物の紹介で僕はマックマックのガイドが好きになりました。
こんなトウアカクマノミがタマゴを育ててる様子を紹介してくれたり、珍しい生き物だけじゃなくて生物のちょっとした生態系を見せてくれるのは嬉しい。
クマノミのタマゴをよーく見るともう目がギラギラとしているのがわかります。
ざっくりとマクロで見れる生物を紹介していきたいと思います!
カエルアンコウなどのアイドル生物が多い!
もちろん僕らが見たい珍しい生き物や派手な生き物もいます!
「シークレットベイ」という泥地のポイントではこんな小さなカエルアンコウやベラ系の幼魚などたくさんの生き物がいます。
このカエルアンコウは大きさ1センチ以下。
良く広大な海からこんな小さな生き物見つけるなとガイドに感心してしまいます。
タツの仲間も多く生息しています。
今回はイバラタツが砂地に落ちているゴミにくっついて隠れていました。
タツやカエルアンコウは日本にもいますが、このジョーフィッシュは海外ならでは!
ゴールドスペックジョーフィッシュ!!!
目の上に金色の眉毛みたいな模様があるので金の眉毛→ゴールドスペックというのが名前の由来のようです。
ジョーフィッシュは日本にもいますが、この大きな目がキョロキョロあたりを見回している様子がめちゃめちゃ可愛いんですよね。
他にはこんなにカラフルなヨウジウオ見たことありますか?
日本にもいるオイランヨウジの仲間です。
カラフル過ぎてめちゃめちゃ目立っているし捕食されないのか心配……
英名はイエローバンデッド・パイプフィッシュといってインドネシアやフィリピンといった亜熱帯の海に生息するようです。
個人的に興奮したのがブラックストライプドティバック!!
マニアック過ぎてわからない人が多いかもしれませんがメギスの仲間です。
日本ではメギスの仲間はクレナイニセスズメが有名で全部で4種類しか見ることができませんが、海外では実はめちゃめちゃ種類があるんです。
しかも、メギスの仲間はどれもキレイ!
泥地でのダイビングと言えばイッポンテグリも見たい!
普段は幼魚もよく見つかるそうですが今回は成魚だけ。
ヒレ全開の威嚇モードは可愛い顔したくせにカッコイイんですよね!
もしイッポンテグリを見たい人は英名でテグリ系の魚をドラコネットと言うので「ドラコネットが見たい」と伝えれば大丈夫です!
ウミウシも豊富!
プエルトガレラの湾内はウミウシも多いです!
泥地にあるカイメンやガヤなどの周囲を見ると結構日本で見れないウミウシが付いていたりします。
写真の個体もセスジミノウミウシに似ていますが、どこか違う気が。
他にもモウミウシの仲間も多いんです!
このウミウシもめちゃめちゃ可愛くないですか!?
恐らくセジロモウミウシだと思うのですが、緑の葉っぱのようなものの上を歩いています。
でもこのウミウシを見たいって期待していくとカメラか虫眼鏡は必須です!
というのも……
実物はこのサイズ……
どこに写っているかわかります?
大きさは5ミリもないくらいで肉眼ではほぼ見えないレベルです。
僕も写真を撮ってからウミウシかあって認識できるレベルでした。
エビ・カニがザクザク出ててくる!
もちろん泥地のポイントということは甲殻類もめちゃくちゃアツい!
エビ・カニ好きとしてはどこ見てもオドリカクレエビの仲間やシムランスがいてホントに面白かった!
例えばシムランスもいろんなところにいるので写真を撮りやすいシチュエーションを選べます。
普段は同色系の場所に隠れるシムランスですが泥地の上にポツンといる個体がいました。
ナマコやホヤを見るとウミウシカクレエビもほぼ付いています。
ヒトデを見たらヒトデヤドリエビが付いているし、ウミシダを見たらウミシダカクレエビが付いています。
「ここってエビとかカニ隠れてそうだよな」って思ったところに毎回いるんです。
めちゃめちゃ海が豊かな証拠ですね!
イソギンチャクを見れば、もちろんイソギンチャクモエビも!
ちょっとマニアックな甲殻類もわんさか!
その中もで個人的に好きだったのはヒラツノモエビ!
まるで忍者のように潜んでいる感じがたまらなく好きなんですよね。
伝わってますかね?
シャコもいろんな種類がいる!
1番カラフルで有名なモンハナシャコはもちろん様々な種類のシャコがたくさんいます。
甲殻類はかなり好き嫌いが分かれるところだとは思いますが、好きな人にはハマると思います!
僕は「甲殻類は男のロマン」だと思っているので、超ハマりました!
カラフルな背景が多い!
はい。
安心してください。
泥地だけじゃないですよ。
キャニオンズにめちゃくちゃソフトコーラルが生えていたように、プエルトガレラのダイビングポイントにはソフトコーラルやサンゴ、ウミシダとカラフルな要素がめちゃくちゃ多いです!
なかでも「ファンタシー」というポイントのサンゴとウミシダの量には一瞬で虜になりました。
こんなウミシダとコラボしたシチュエーションや
チャツボボヤがめちゃくちゃ生えていたりと……
背景を大事にする人も十分楽しめる環境だと思います。
僕も泥地のマニアックな生物も大好きですが、どちらかというとカラフルな背景の写真のほうが好きなんです。
ガイドのマックマックもカラフルな写真が撮りたいと伝えると泥地でもこういうスナイソギンチャクがある場所を紹介してくれたりと頑張ってくれます。
同じマクロでも背景カラフル派とマニアックな生物派とレア派と様々な趣味を持った人でも楽しめるはすごい良いなと思います。
まだまだあるプエルトガレラの魅力
プエルトガレラのダイビングの魅力はまだまだ尽きません。
歴史的な背景があるわけではありませんが、プエルトガレラには多くの沈船が沈められています。
ここは「アロマジェーンレック」というポイントですが水深25mに大きな沈船があります。
周囲にはツバメウオやマジリアイゴなどの生物が隠れていて、いつ潜っても賑やかな魅力があります。
ちょっとだけ中ものぞけます。
沈船の中を見れる機会ってあまりないので貴重。
外国人のダイバーにすごく人気で水中でたくさんの外人ダイバーに会うのも異国感あってちょっと面白かったです。
砂地にはガーデンイールもニョキニョキと!
日本のチンアナゴよりは大型で地面から40センチくらい伸びて動き回っている光景はカワイイと言うよりは異様な光景でした!
多種多様なサンゴが豊か
ありのままのサンゴがめちゃくちゃキレイでした。
まるで海とジャングルが繋がっているようなプエルトガレラの光景は他にはない不思議な景色。
よくサンゴが有名なポイントって美しいテーブルサンゴやエダサンゴが整然と並んでいるようなところが多いですが、プエルトガレラのサンゴはゴチャゴチャしている。
それこそ、こんな感じ。
原風景というか、ありのままの亜熱帯の海というかフィリピンの多様な海といった感じが伝わってきます。
この多様なサンゴやカイメン、ソフトコールといった環境があるからこそ、マクロ生物だったり、それを捕食する大型生物が集まってきたりと魅力的な海を作っているかと感じました。
ここまででプエルトガレラのダイビングシーンはお伝えできたかなと思います。ここからはプエルトガレラの行き方や観光情報を改めて紹介していきます!
プエルトガレラとは
プエルトガレラはフィリピンのミンダオ島にあるダイビングリゾートです。
フィリピンの首都であるマニラから陸路のバスで2時間、船に乗り換えて1時間半の約4時間の距離にあります。
日本人ダイバーの間では無名なエリアですが、ヨーロピアンの間では大人気のダイビングスポットで、海岸線にはダイビングショップが無数に立ち並んでいる。
観光地としても栄えていて夜は多くの飲み屋がオープンし、夜通し盛り上がっている賑やかな町もあります。
またプエルトガレラは入り組んだ地形をしていて世界で最も美しい湾の1つに選ばれて多様なダイブサイトが広がっている。
2019年に日本人経営のダイビングショップもオープンし今話題のホットなエリアです!
プエルトガレラの行き方
プエルトガレラへはフィリピンの首都マニラにあるニノイ・アキノ国際空港から約4時間かかります。
空港からタクシーでバス乗り場まで行ってそこでバスに乗り換え約2時間、そして港に船で乗り換えてという移動になります。
個人で見知らぬ土地、しかも器材をもってとなると結構大変……
今回はダイビングツアー専門旅行会社ワールドエクスプローラさんを利用しました。
空港には日本語の喋れる現地スタッフを手配してくれていてバス乗り場まで付いてきてくれるので安心でした。
詳しい行き方は近日公開しますので、そちらの記事を参考下さい。
今回お世話になったオリエンタルパールリゾート
今回お世話になったのはオリエンタルパールリゾートさんです!
日本人の琴さんが経営するホテルとダイブショップがあります。
ダイビングショップは2019年にオープンしたばかりですが、スタッフはプエルトガレラ歴も長く、琴さんと一緒に日本人のゲストを受け入れて来た経験も長いので快適なサービスを提供してくれます。
ボートはこんな感じのバンカーボートです。
ダイビングは最大で午前2本午後2本の4ダイブ可能です。
お昼はダイブセンターに戻ってお弁当を食べるか、近くのレストランに行きたい人は食べに行くといったスタイルになります。
部屋はよくあるダイビングリゾートの作りで快適に過ごせます。
コンセントも日本のものが使えますし、毎日お掃除に入ってくれ、朝夕は風も入ってきてのんびりできて良いです。
ホテルは入り口のところがレストランにもなっていて和食を楽しむことができます!
琴さんの作ってくれる料理が本当に美味しい。
まさかの最終日はお刺身まで出してくれました!
プエルトガレラの近海で取れるキハダマグロのお刺身です。
鮮度が大事なので毎日出せるわけではないそうで、食べたい方は事前に予約をして下さいとのことでした。
まさかフィリピンで日本酒と刺し身が食べれるなんて。
アフターダイブ情報
プエルトガレラのサバンというエリアにはオシャレな飲食店が立ち並んでいます。
プエルトガレラは観光地として有名でダイバー以外にも町歩きやお酒を楽しみに来てる人もたくさんいます。
もちろんフィリピンならではの女の子がいるお店もたくさんあります。
今回入ったお店はこんなビックリサイズの骨付きステーキが名物でした。
目の前がビーチで雰囲気がよく多くの外国人観光客が訪れる人気店でした!
他にもイタリアンがあったり、
白砂の夕陽がキレイなビーチ(ホワイトビーチ)があったり、
陸の観光も十分楽しめます!
ダイビングだけじゃなく食事や海外の雰囲気も楽しめるのはプエルトガレラの良いところですね。
ホワイトビーチで夕陽を見ながらフィリピンのビールを楽しむのは最高でした!
詳しい陸観光の記事は近日まとめて公開させて頂きますのでお楽しみに!
おわりに
プエルトガレラのダイビングの魅力はやっぱりその振れ幅の大きさでしょう。
キャニオンズの華やかなメルヘンのように美しい世界、そして沈船やありのままのサンゴ礁。
マクロはマニアックな生物からアイドルまで揃っていること。
もちろんプエルトガレラと似た光景が見れるポイントはあると思います。
でも同時に味わえるポイントはなかなかないかもしれませんね。
しかもプエルトガレラはとにかく安い。
ダイビングツアー専門旅行会社ワールドエクスプローラさんのツアーで僕も予約しましたが時期を選べば11万円とかで行くことが出来ます。
こんなお得な海は他にないと思います!
これから日本でもどんどん有名になっていくこと間違いなし!
興味ある方はまだ有名じゃない今がチャンスですよ!
プエルトガレラでダイビングしたことある人はここもオススメ!
同じフィリピンでダイビングを探している方はリロアンも超おすすめです!
他にもマクロダイビングでお探しの方はインドネシアのアンボンやトランバンもめちゃくちゃ面白いのでおすすめです!
YouTube更新中!!
ダイビングをもっとカッコよく、もっと楽しくをモットーに
海のリズム感やワクワク感を伝えるためにダイビングの様子をVlogでも紹介してます!
合わせてみてみてください!
今すぐにでもダイビングしたくなりますよ!!!