雲見ダイビングの魅力5選!~圧巻の地形からマクロまで~

牛着岩

洞窟でダイビングといったら、やっぱり雲見でしょう!
関東から日帰りで行くことが出来る西伊豆松崎町の雲見は、ダイビングスポットとして非常に有名です。
圧倒的迫力の洞窟や、柔らかな光のカーテンにドキドキしながら潜る雲見の海はダイバーの冒険心をくすぐること間違いなし!

今回は、洞窟はもちろん地形だけじゃない、魚影やマクロ生物の豊富さなど雲見を潜るべき理由を「雲見ダイビングの魅力5選」としてまとめました!

雲見を地形だけと思ってる人、損してますよ。

圧倒的な迫力の地形を楽しむ!

雲見の洞窟の写真

雲見と言えば洞窟!
日本屈指の地形ポイントと言って間違いなでしょう。

雲見の海には1日通しても回りきれない程、多くのの洞窟があります。
雲見でダイビングをする際にメインのポイントは牛着岩(うしつきいわ)という大きな2つの岩(大牛と小牛)がそびえ立つエリアです。

牛着岩
メインのダイビングポイント:牛着岩(左が大牛の岩、右が小牛の岩)

この2つの岩の間が水路になっており、上から光が差し込むクレバスや真っ暗な洞窟になっています。

この水路を通るルートが雲見の基本コースとも言われ1番人気のコースになっています。

雲見の洞窟の写真

水路の中は、こんな感じ!
暗いので深そうに見えますが、水深は最大で15m前後です。
初心者でも安心して潜れますね。

水路出口のH穴と呼ばれる付近は複雑に入り組んでおり、様々なコース取りが出来るのも魅力の1つでしょう!

他にもソフトコーラルがビッシリと生えていたり、スカシテンジクダイが群れていたりと、雲見初心者の方は絶対に抑えておきたい鉄板ポイントですね。

24アーチ

水路を通り越した先の水深24mにある24アーチという2つの大岩がもたれかかるように出来たアーチがあります。
このポイントは牛着岩の外側、外洋エリアなので時に流れが入ることもありますが、洞窟の周りにはタカベやイサキの大群がいることもあり魚影とセットで迫力ある景色を見ることができます。

アーチの中になにやら怪しい形の生き物がいますが、後で紹介しますね。

大牛の大穴

水路の他にも大牛の大穴といって幅10ⅿくらいの非常に大きな洞窟もあります。雲見で1番空間の大きい洞窟でしょう。入口が非常に大きいので奥まで入っても明かりが入って来て、洞窟はちょっと怖いけど入ってみたいという人には非常にオススメです。

マクロを探す人なんかは、この大牛の大穴だけで1ダイブしちゃう人もいます!

他にも「小牛の洞窟」と言って長さ10ⅿくらいある細く狭い洞窟や、「縦穴」といって下から上に抜けることの出来るタイプの洞窟があり、雲見の楽しみ方は無限大です!

しげ
ホントに雲見の洞窟は時間帯や四季によって光の入り方が変わり、飽きることはありません。地形ポイントは1回で良いとか言ってる人は超もったいないですよ!

 

あ、ここで詳しい人は
牛着岩と並んで有名な三競(さんきょう)というポイントを紹介しないの?
と思うことでしょう。

三競は4つの大きな洞窟からなるポイントで、壁の亀裂から降り注ぐ光の筋や亀裂から外を見たときの景色が非常にキレイなポイントです。

そしてメインは、何と言ってもエアドームがあること!
水中から上に抜けることが出来る洞窟があり、水面に浮上することができます。

エアドームの上には隙間が空いているため光は入ってきますが、水面とは繋がっていないため水中からしか入れない、ダイバーしか見ることの出来ない特殊な環境です。

ぜひ、この神秘的な景色は自分の目で見て下さい!
あえて写真は載せないでおきます。

ダイバーしか見れない景色。
自分の目で見て見たくないですか?

注意

うねりなどが入り海況が悪いとエアドーム内で頭を打ったりして危険なので顔を出せない可能性もあります。

圧巻の魚影に囲まれる!時には大物も!

イサキ群れ

雲見のダイビングは地形だけじゃなくて魚影もめちゃくちゃ濃いんです!
特に夏や秋になると、イサキやタカベの群れが押し寄せ壁のように群れたり、川のように泳いでいることがあります。

写真は冬なので、ちょっと魚影薄かったですが、それでもイサキは多くいますね。
1匹1匹が丸々太っていて美味しそう……

しげ
あ、雲見の漁師宿に泊まれば、このイサキ美味しく頂く事が出来ます。

イサキやタカベが多いのは伊豆ならではの光景ですね!

イシモチの群れ

雲見では洞窟の内部にも多くの魚が群れています。
キンメモドキやスカシテンジクダイの大群が入ってくることもあれば、写真のようにクロホシイシモチやネンブツダイがぐちゃっと群れているのは雲見では当たり前の光景です。

イシモチの群れをかき分けて洞窟に入る瞬間はホントにワクワクします! 

クエ

イシモチの群れをかき分けてくるのは、なにも人だけではありません。
そりゃ、こんだけエサになる生物が多いと大型の魚も入ってきますよね!

こんな1m級のクエが雲見には居着いています。

なーーーんて大迫力なんでしょう!
でかすぎる!

他にも先程、24アーチのところで紹介した不思議な形の影は…..

テングダイ

このテングダイです!
テングダイも24アーチのところに居着いており、高確率で見ることが出来ます。
サイズは40センチくらいですが、このカラーリングと独特のフォルムが迫力ありますね!

コブダイ

他にも気づいたら、人懐っこいコブダイが周りをウロウロしていました。
恐らくダイバーのフィンキックで巻き上がったエサを食べに来ているのでしょう。

1ⅿ級の特大コブダイもいましたが、警戒心が強く写真が撮れる距離には近づいてきてくれませんでした。

神子元島のようにハンマーやカンパチといった派手な大物は少ないですが、雲見のダイビングではクエやコブダイといった根魚系の大物ならコンスタントに見ることが出来ますね!

僕は行ったことがありませんが、雲見には沖の根という超魚影の濃いビックポイントもあるそうです。いつか行ってみたい。

伊豆ならではソフトコーラルがすごい!

ソフトコーラル

雲見の海は地形や魚だけじゃなくソフトコーラルもモリモリ元気に生えています!
栄養豊富で海が豊かな証拠ですね。

そして、このソフトコーラルが様々な生き物の隠れ家になって生態系の豊かさを育んでいるのでしょう。
ウチワやサビカラマツを覗けば、僕の大好きなオルトマンワラエビや甲殻類がよく隠れています。

クマノミ

他にもイソギンチャクには多くのクマノミやカラフルな魚も付いていて、華やかな景色を魅せてくれます。

これだけ有名なダイビングポイントなのに、これだけトサカが残っているのは本当にすごい!
これからも、大事に守っていきたいですね。

実はマクロ生物も超豊富!

クマドリカエルアンコウ         

雲見はついつい地形に目が行きがちですが、季節来遊漁などのレアな生物も非常にたくさんいます!
潮あたりも良く、地形も複雑だったら、生物も流れてくるし隠れ家もたくさんあります。そりゃレアな生物も付きやすいですよね。

アイドル中のアイドル・クマドリカエルアンコウは、ほぼ毎年出ていますし、

黒のクマドリカエルアンコウ

黒のクマドリカエルアンコウだって見れちゃいます。
マクロのアイドルが多いのも雲見に足繁く通うダイバーが増えるわけですね。

普通のカエルアンコウやニシキフウライウオ、砂地にはネジリンボウなども出ます。
いや、西伊豆に出るアイドルは、ほぼ雲見にも出ます。

フリソデエビ

西伊豆にしては珍しく、フリソデエビが出ることも多いです。
東伊豆にはよく出ますが、西伊豆だとコンスタントに出るのは雲見くらいじゃないでしょうか。

フリソデエビが出ると雲見でも大人気で多くのダイバーが観察に行きます。
時には逃げないように大好物のヒトデのお供え物がされていることも(笑)
写真は2017年の秋に登場した個体です。

そして、2018年秋は、なんと!
ものすごいの出ちゃいました!!

バイオレットボクサーシュリンプ 

バイオレットボクサーシュリンプです!
伊豆でこんなに長く観測されているのは初めてじゃないでしょうか!
出たということすら調べても、ほとんど出てきませんでした。

まさかまさか、伊豆で見れるなんて思ってもいなかった。ビックリして情報を聞いた時には車を飛ばして見に来ちゃいましたよ。
実はペアになっていてお腹が青いのはタマゴを持っているからです。来年も見れるかな?

サクラテンジクダイ

サクラテンジクダイは地味ですが、暗がりを好み昼間のダイビングじゃ滅多に見れない魚です。
それが雲見は洞窟が長く暗い部分も多いので、洞窟の深部では昼間でもいつでも見ることができます。

この古代魚っぽいフォルムを洞窟の中で見ると冒険心をそそられること間違いなしです!

冬はウミウシもめちゃくちゃ多い!

ウミウシ

あまり知られていませんが、雲見の海では水温が下がる冬にはウミウシがめちゃくちゃ増えるんです。
いつもは地形を見て素通りしてしまう壁に張り付いて探すと、1ダイブで20種以上見れることもあります。

極小のウミウシから大きくて見やすいサイズまで様々いるのも良いですね。
アオ、シロ、サラサ、コモンウミウシなど伊豆基本4種と言われる定番ウミウシだけでなく、ミカドウミウシの幼体やアラリウミウシのような可愛い色合いの種類も非常に多いです。

今回は4本というタイトなスケジュールでの撮影だったので見つけられた種類は少ないですが、ぜひゆっくり探してみるのも良いでしょう!

ボート初心者でも楽しめる設備がある!

ボートダイビングを始めるには雲見は非常におすすめです!
初心者やボートが苦手な人でも気軽に楽しめる環境が整っています。

雲見がボートダイビング初心者におすすめな理由①
「とにかくポイントが近い」

牛着岩

雲見、メインのダイビングポイントの牛着岩は港から出航して2分で着きます。
船酔いが弱い人でも安心ですし、器材のセッティングや背負ったりするのも陸で行ってから船に乗るため、ゆっくり手順を確認することが出来ます。

雲見がボートダイビング初心者におすすめな理由②
「穏やかな湾内でエントリ―できる」

牛着岩

雲見は牛着岩が壁になり湾のようになっています。
岩の内側は流れが入りづらく、波なども入って来ないので穏やかです。
穏やかなところでエントリーできるのは初心者にとって非常に嬉しいですよね。

しかも船長は、漁師さんではなくダイビングサービスのスタッフの方なのでダイバーの気持ちで操船してくれるのでホントに安心です。
エントリー時などもキチンと見てくれていてホースが引っかかったりしているとアドバイスをくれたりもします!

雲見がボートダイビング初心者におすすめな理由③
「ブイがあり、安全停止用のバーがセットされている。」

安全停止用バー

やっぱりボートダイビングで1番不安なのは潜降と浮上ですよね。
ロープに掴まって安全停止をしたくても、ロープが1本だと他のダイバーさんとかぶってしまったり、迷惑をかけてしまうんじゃないかと。

安心してください。
雲見では安全停止用のバーが用意されています。
多くのダイバーが掴まれるようになっているので、不安な人は遠慮なくバーに捕まって安全停止することが出来ます。些細なことですが、ありがたいです。

さらに、ブイのロープは水面で長く伸びているので水面で船を待つ際も安心して掴まっていられます。

雲見がボートダイビング初心者におすすめな理由④
「エキジットがリフトで楽々!」

パワーリフト

今回お世話になった「はまゆ」の船ではエキジットの際、船の後方にあるリフトを使ってエキジットすることが出来ます。
フィンを履いた状態でリフトに立つと自動で船の上まで体を持ち上げてくれます。

他のポイントのようにフィンを脱いでラダーを上がって……
といったことがなく、スムーズなので、水面での待機時間も少なく本当に楽チンですね!

どうです?これならボートに慣れてない人でも楽しめそうですよね!
ボートダイビングに慣れていない方でも安心して楽しめる環境が雲見には整っています!

僕もボートが初めての人と潜るときは雲見から潜るようにしています。

番外編 充実のアフターダイビング!

雲見にはダイビング以外にも楽しむポイントがたくさんあります。
西伊豆の松崎町まで来るんですから、せっかくなら観光や美味しいものを一緒に食べたいですよね!

雲見でのダイビングの拠点になるシーサイドハウスのすぐ隣には雲見海水浴場があり、更にその先には温泉街が広がっています。
海水浴場には無料で入れる足湯があり、仲間と談笑しながら暖まることが出来ます。

足湯

目の前が海!ダイビングポイントの牛着岩も見えるし、遠くには富士山まで。絶景です!

また雲見の民宿は、ほとんどが漁師宿です。
地元の海で獲れた新鮮な海の幸が、船盛で食べきれない量が出てきます。
余裕のある方は、泊まりで雲見の海を潜ることをオススメします。

しげ
あ、さっき紹介したイサキも食べれますよ!

もちろん、泊まらなくても新鮮な海の幸を楽しめるスポットがたくさんあります。

個人的に超おすすめしたいのは、松崎町にある「地魚 さくら」さんです。

雲見から車で20分程度なので距離もちょうど良いですね。

ここのおすすめはアジのまごちゃです。
何がすごいって、味はもちろん、とにかくボリュームが半端ないんです。
まごちゃを頼んだハズなのに、天ぷら、サラダ、漬物、ところてん食べ放題などが付いてきてます。

注意して食べないとメインに辿り着くまでに、お腹いっぱいになっちゃいます。

まごちゃは漁師飯で、最初はしょうがで味付けされたアジをどんぶりにして、残りの半分はお茶漬けにして食べるというものです。
「地魚さくら」さんではアジが丸々1匹タタキに、そしてゴハンは1つ1つ土鍋で炊かれてきます。抜群の美味しさです。

※写真を撮り忘れてしまったので後日撮ってきます。

 

美味しいご飯を食べた後は帰り道に夕陽を楽しむのも良いでしょう!
西伊豆は夕陽の名所として有名で、帰り際に水平線に沈む美しい夕陽を見ることが出来ます。

特におすすめなのが、堂ヶ島から見る夕陽です。

堂ヶ島 夕陽

夕陽の名所100選にも選ばれていて多くの人を感動させてくれます。
この夕陽をみると、ホントに帰りたくなくなる。

ぜひ雲見で潜る際は渋滞を避けるために早く帰るよりは……
渋滞がなくなるまで遊んで、のんびり帰るのがおすすめですね!

まとめ

雲見魚影

都心から約車で3時間半で来れる西伊豆町・雲見の海。
こんな素晴らしいダイビングポイントが近くにあるって知ってましたか?

ボートダイビング初心者でも安心して楽しめるよう工夫され、上級者でも楽しめる奥深さのある雲見の海!

ぜひ堪能あれ!


 

今回、お世話になったのは雲見ダイビングサービスはまゆさんです。
1971年から雲見の海でダイビングサービスを始め、多くのダイバーを楽しませてきました。

常にダイバーのことを考え船にリフトを付けたり、1人でも多くのダイバーが快適に潜れるように様々なサービスを提供してくれます。

これからもお世話になります!

雲見周辺のダイビングポイント

ちなみに同じ西伊豆で潜るなら田子の魚影も超おすすめです!
田子のキンギョハナダイの乱舞は圧巻の光景です。

キンギョハナダイの群れ

他にものんびりマクロに専念したいなら黄金崎もオススメ!

この2箇所は雲見がクローズしても潜れる可能性の高いポイントです。
ぜひ合わせてチェックしてみて下さい!

雲見の魅力をYouTubeでも公開中!!

写真だけでは伝えきれなく、文章だけでは伝わらない。
そんな海のリズムやざわめきを伝えたくて映像でも雲見の魅力を発信しています!
良かったら合わせて見てね!!

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