クジラに出会う感動を。小笠原に行ったら絶対ホエールウォッチングをすべき!

小笠原諸島でホエールウォッチングは絶対にやったほうが良い。

東洋のガラパゴスと呼ばれる小笠原諸島。

1度も陸と繋がったことのない絶海の孤島は、独自の進化を遂げた生態系や”ボニンブルー”と呼ばれる碧く濃い海など大自然が広がっています。

そんな大自然を海から満喫しながら体長10ⅿ重さ30トンを超える大きなザトウクジラを間近で見ることができるのが小笠原のホエールウォッチングです!!

日本でもホエールウォッチングが出来る海は多くありますが、
小笠原は心なしか他の海よりもクジラとの距離が近くフレンドリーな個体が多い気がします。

僕ら人間よりも遥かに大きなザトウクジラがブロー(潮吹き)やブリーチ(大ジャンプ)をする姿は大迫力!!!

ザトウクジラの力強さ、美しさに思わず見惚れてしまうでしょう。

しげ
ホエールウォッチングとは言っていますが、僕が訪れた際は船の上からイルカやマンタも見ることが出来ました。

この記事ではホエールウォッチングのベストシーズンから楽しみ方、そして知っとくとホエールウォッチングが楽しくなるクジラの行動を紹介します!

ホエールウォッチングというと、高いカメラに望遠レンズを付けて写真を撮るというイメージがあるかもしれませんが、実はiPhoneでも全然良い写真が撮れるんです!

そのため実際にiPhoneで撮ったクジラやイルカの写真も載せて行きたいと思います。

小笠原のホエールウォッチングのベストシーズンは!?

小笠原諸島では、毎年冬になると出産・子育てのために400頭近くのザトウクジラが小笠原の海を訪れます。 大体11月後半からザトウクジラがチラホラ現れ始め、12月からホエールウォッチングが本格化します。

クジラが最も多く小笠原の海況に集まる2月~3月がベストシーズンです!

そして4月後半になるとクジラはアラスカなど北の海へと旅立っていきます。

ザトウクジラの旅

ザトウクジラは夏の間はアラスカなど北の海でたくさんのエサを食べ栄養を蓄えます。そして冬になると出産や子育てのために数千キロの旅をします。小笠原の海域では親子クジラが多かったり、エスコート(次の交尾を狙って親子クジラの後ろをオスが付いていく行動)など生態行動が観察されたりします。

ちなみに小笠原近海ではザトウクジラは一切食事をしないそうです。

ザトウクジラはずっと小笠原周辺にいるわけではなく生息範囲や回遊範囲は非常に広く北極圏までエサを食べに行ったりしているんですね! 命がけの旅をしているわけです。

夏も楽しめるホエールウォッチング

小笠原で見れる鯨類はザトウクジラだけではありません。

イルカに会えるのも小笠原のホエールウォッチングの楽しみの1つでしょう。 小笠原ではミナミハンドウイルカだけでなくハシナガイルカも多くみられます。通年見られますが夏の時期の方が島周りに多くいるので観察しやすいです。

夏の暖かい時期はドルフィンスイムも活発に行われていますね!

他にも小笠原にはマッコウクジラもいるんです!

マッコウクジラと言えば深海2000mまで潜りダイオウイカを捕食するなど深海性で謎に包まれた憧れのクジラですね。

小笠原のホエールウォッチングではマッコウクジラまで見れちゃうんです。マッコウも通年見ることが出来るのですが水深1000m以上の海域に生息しており島から10キロ近く離れているため、海況の良い夏のシーズンがウォッチングのメインになります。

小笠原のホエールウォッチングでは冬はザトウクジラ、夏はマッコウクジラと超贅沢な生物が見れるんですね!

小笠原のホエールウォッチングは船からがオススメ!

小笠原のホエールウォッチングは船からクジラを観察するパターンと、ウェザーステーションという高台から観察する2パターンありますが、絶対に船に乗ることをオススメします!

「ウェザーステーションからタダで見れるからいいや・・・」なんて満足しちゃダメですよ!

間近で見るクジラは迫力が違いますし、クジラの生命と対峙していることを感じることができます。他にもハートロック(赤土のハート形をした絶壁)を見たり、船から見る小笠原諸島のダイナミックな景観は身震いするくらい壮大です!

船酔いが心配な方はアネロンなど高級酔い止めを飲んだり、海況が良い日を選ぶことで船酔いせずに楽しめるでしょう!

ホエールウォッチングの船が出る二見港は父島の西側にあるため東風の日を選べば波が少なく快適にウォッチングできるでしょう。

クジラの動きを知るとホエールウォッチングは10倍楽しい!

せっかく小笠原諸島まで来てホエールウォッチングをするならば、ザトウクジラの動きを知っておくと、観察するときに盛り上がれて楽しいでしょう!

ここでは、小笠原諸島でよく見れる実際に観察できた行動をご紹介していきたいと思います。

Blow(ブロー)

いわゆる潮吹きです。 ホエールウォッチングでは1番見れる行動じゃないでしょうか。 なにをしているかというと、息継ぎです。

ザトウクジラは大人のクジラで45分、子クジラで5分~15分呼吸を止めることができます。小笠原では親子でいることが多いのでクジラを見つければ10分に1度くらいの感覚でブローは見ることができます。

Fluke Up (フルークアップ)

フルークアップは潜水する合図です。 ザトウクジラは深く潜る直前にフルークと言って尾ヒレをあげる行動をとります。この行動もホエールウォッチングでは良く見られます。

尾ヒレを高く上げて裏側の模様を見せてくれるのがフルークアップ、尾ヒレを曲げてしまって裏側が見れないのをフルークダウンと言います。

フルークアップが見れると歓声が上がりますが、10分くらい潜ってしまいます。

Pec Slap(ぺックスラップ)

ペックスラップは身体を横向きにして、胸ビレを水面に叩きつける行動です。 音で合図を送ったり、威嚇をするために行われると言われています。

ザトウクジラの胸ビレは体長の約1/3の大きさがあり、大人では4m近くの大きさがあります。胸ビレだけでも大迫力で水面を叩く音が聞こえます。

ペックスラップは手を振っているようでホエールウォッチングの終盤で見られると感動してうるっとしてしまいます。

Breach(ブリーチング)

やっぱり1番見たいのはブリーチですよね!! ザトウクジラの行動の中で1番大迫力のジャンプです。

なぜブリーチをするのかはまだわかっていませんが、寄生虫を落とすため、威嚇のため、単に遊んでいるためなど様々言われています。

ちなみに小笠原諸島では子クジラのブリーチはよく観察することができます。1回飛ぶと続けて何度もブリーチするので写真も非常に撮りやすい。上の写真も子クジラのブリーチです。

親クジラは夕方や海が荒れ気味だとブリーチする確率が高くなります。

iPhoneでも撮れるほどクジラが近い!

iPhoneで撮ったザトウクジラ
iPhoneで撮ったザトウクジラ

ホエールウォッチングなんて良いカメラを持ってないと、どうせ遠くて良い写真撮れないんでしょう。と思っている方!

めちゃくちゃもったいない。

小笠原諸島のホエールウォッチングはクジラの量も多く、近くに寄ってくる個体もいるためiPhoneでも十分良い写真が撮れちゃうんですよ!

iPhoneで撮ったクジラのブロー
iPhoneで撮ったクジラのブロー

ほら!これとか超すごくないですか!?

ザトウクジラが船の間近でブローを! しかもブローに虹がかかっています。 この写真は動画で撮ったものを写真に切り取っています。

補足 iPhoneはムービーだと若干ズームされるので遠くの被写体も撮りやすいし、画質が非常に良いので写真に切り取っても十分です。一瞬のチャンスを逃すよりムービーで撮っておいた方が確実で良いです!

ほら! ブリーチだって撮れちゃいます!

ちょっと遠いですが、これもムービーで撮ったものを切り取りました。この写真はダイビング直後の状態だったため、気軽に撮れるiPhoneが大活躍でした!

どうです? ちょっとiPhone持ってホエールウォッチング悪くないでしょう!

サンセットのホエールウォッチングは涙が出るほど美しい

先に言います!

もし滞在中にサンセットクルージングが開催されるなら、絶対に行くべき!すべての予定をキャンセルしてでも行くべきです。

太平洋のど真ん中に沈む夕日が空を一面オレンジに染め上げていく様子は完成を通り越して、声を失ってしまいます。

今回は小笠原丸出航中のお客さんが少ない時期に開催されていたので、小笠原の方や長期滞在の方と一緒に乗ってきました。

港を出て外洋に出ると、すぐにミナミハンドウイルカが船に寄ってきました。

夕陽に照らされ金色に輝くイルカのボディーが本当に美しい。

10分くらい船の周りで遊んでくれ、泳ぎ去って行きました。

次はハシナガイルカの登場です! 今度は船には、あまり近寄ってきませんがジャンプを繰り広げています。

しげ
このサンセットでのイルカとの出会いは今でも思い出すだけで涙が出そうなほど美しかった。

回転をするハシナガイルカがいたり、同時にジャンプをしたり、まるでイルカショーを見ているようでした!

そして少し船を走らせると親子クジラを発見しました。 空が夕焼け色に染まっています。

日が沈む直前に子クジラが今日はこれで最後だよ。 とでも言うかのように、ブリーチやテールフラップ(尻尾を水面に叩きつける)などの行動を繰り返します。

※夕方や朝方の方がザトウクジラはブリーチすることが多いらしいです。

 

この美しい夕日と親子クジラを見ていると…..

ああ、ずっとこんな時間続けば良いのに。

そして世界はこんなに美しく穏やかなんだ。

僕も美しく穏やかになりたいと思っていました

 

すいません。感情が爆発してしまいましたが、ホントに人生で1番心が震えた瞬間と言っても良いかもしれません。

それくらい感動の体験でした。

この日は満月も非常に美しく、満月の下を泳ぐザトウクジラも見ることが出来ました。

サンセットでホエールウォッチングが出来るのは日本でもほとんどないんじゃないでしょうか? 港を出て5分から10分でザトウクジラに会える小笠原だからこそ出来るんだと思います。

まとめ

最初は船の上から見るイルカやクジラなんて別に興味ないと思っていました。

しかし、船の上からでもザトウクジラは圧倒的な迫力がありました。そしてイルカやクジラと対話しているような身近さも感じることが出来ました。

カメラを構えるよりも、この時間を大切にしたいと思えた。

こんな経験が出来た小笠原諸島に。

そして、お世話になったパパスダイビングスタジオの皆様。

本当にありがとうございました!

また行きます。


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小笠原のベストショット

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2件のコメント

こんにちは。
以前、小笠原に住んでいた事があるので、懐かしく拝見させて頂きました。
小笠原から受け取った素敵な想いと興奮が伝わって来ました。
私に取っても生涯で最も素敵な時間、素敵な経験、素敵な…を沢山もらえた島時間でした。
色んな場所、色んな海、色んな山と行きましたが、私の中のトップ・オブ・ベストワンは、小笠原です。
これからも素敵な水中写真を機会あれば、のぞかせて下さいね。

れんぷーさん
コメントありがとうございます!
気付くのが遅くなり大変申し訳ございません。

はい。小笠原で本当に考え方や人生を変えるほどの経験をしました。
こんなに素敵な場所が日本にはあったんだと心から感動できました!
ありがとうございます!これからも、様々な海や自然でいろんな経験をしていきたいと思います。
れんぷーさんも素敵な旅を祈ってます!!
オススメの場所など教えてもらえると嬉しいです。

れんぷー (@oimitchan) へ返信する コメントをキャンセル

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