ニラミハナダイ
観察できるダイビングポイント
ニラミハナダイは基本的には水深40m~50mのドロップオフやサンゴ礁やガレ場の急スロープに生息しています。
そのためダイビングで行ける40mより浅く出現したタイミングで見に行くしかないハナダイです。
僕はニラミハナダイの見れる場所は、小笠原諸島だけだと思っていましたが・・・
後から調べると、与那国島の深場でも観察できることがあるそうです。 他にも西表、慶良間、久米などでも出た記録は残っているそうですが、ごくごく稀なようです。
海外ではテニアンの「フレミング」というポイントの深場にはニラミハナダイのハーレムがあり、海況が安定し、ダイバーのスキルがあれば、いつでも見られるそうです。
他にもニューカレドニアのヌメアでは水深25mでニラミハナダイの群れが見れるそうです。 ただ、ヌメアのニラミハナダイは日本で見れるものと柄が少し違い別種である可能性が高いということでした。
写真のような柄のニラミハナダイをみるとすると
「小笠原諸島 父島」もしくは「テニアン」に行くのが良いと思います!!
小笠原の水深15mで発見!
こんな美しい魚を見たことあるでしょうか?
実は無類のハナダイ好きの筆者のしげ・・・
学生時代には、親にお金を借りて柏島にオシャレハナダイ、伊豆大島にコウリンハナダイ、キシマハナダイを見に行くような学生ダイバーでした!(笑)
そしてホームの大瀬崎でもホカケハナダイやアサヒハナゴイといったハナダイを追いかける日々・・・
ニラミハナダイを見たくないわけがありません。
以前から日本ではコンスタントに見れるのは小笠原諸島の父島周辺だけ!
ということを聞き、24時間の船旅を経験し、2度訪れて往復96時間・・・
いや当時のおが丸は小笠原諸島まで”25時間半”かかっていたので合計で100時間越えの船旅をするも見れませんでした。
深い深度に行けば高確率で見れるらしいですが、水深40mを超えるようなダイビングは個人的にしません。
今回は3度目の小笠原への旅。
ガイドで訪れるということで、正直期待もしていなかったので・・・
カメラもTG4のみ、ライトストロボも撮影用のものはなしで訪れました。
現地に着いて、いつもお世話になるショップのPAPAS店長・航星さんに挨拶すると・・・
一言目に
「ニラミハナダイ出てるよ」
ええ~~~~!見た過ぎるっ!
しかもチェックダイブにも使うような穏やかなダイビングポイント「バラ沈」に出ているということ。
さらに追い打ちをかけるように水深15m・・・
今までの苦労は何だったんだと思うくらいの浅い深度。
しかも「1本目チェックダイブも兼ねて見に行こうか」ということ。
半信半疑で潜ってみました。
ホントにいた!(笑)
本当に水深15mまで行くと、沈船の残骸の暗がりにいました。
浅場にいたため光が強いのか、なかなか暗がりから出てきません。
せっかく憧れのニラミハナダイと対峙するも、
「ニラミハナダイを見れた喜び」
「苦労することなく見ることの出来る学生への嫉妬」
「カメラがTGしかないモヤモヤ」とでカメラを持つ手が焦り・・・
全然、いい写真が撮れない(笑)
結果がこれ!
いくらTGにしても酷すぎる・・・(泣)
「楽しんでいる学生」と「凹む僕」という構図が面白かったのか、店長の航星さんが次の日にサーフタイムをバラ沈で取ってくれるという。
なんと粋な計らいを!
それで撮れた写真がトップのこれですね。
うしろのベラが非常に邪魔ですが・・・
まあ青も入れられたし、良しとしたい(笑)
追記. ニラミハナダイとの再会
2019年2月に再び小笠原諸島を訪れました。 なっなんと、まだ「バラ沈」の15mにニラミハナダイが居着いているそうです。
ということで一眼持って撮りなおし!
浅場にいるから、じっくり撮れるチャンスということで、ふんわりに仕上げてみました!
ニラミハナダイって普段は50mとかが住処なので、ダイビングで見れても粘って撮ることが出来ませんが、「バラ沈」だと水深15mなのでカッチリ黒抜きとは違う雰囲気に撮れますね!
長く見れていますが、こんなチャンス滅多にないです! 興味ある方はぜひ見に行ってみてくださいね。
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学名:Pseudanthias ventralis 英名:Longfin anthias 分類:スズキ目-ハタ科-ナガハナダイ属
分布:小笠原諸島父島、慶良間諸島や久米島、ハワイを除く中・西部太平洋であり、サンゴ礁外縁部のがけやガレ場の急斜面、水深120m以浅に生息する。
参考:山渓カラー名鑑『日本の海水魚』