伊江島といえば美ら海水族館の真正面に見えることで有名な島。
でも伊江島にダイビングに行ってくると友人に話すと、
「なんでわざわざ伊江島でダイビングするの?」
「面白いの?」と聞かれます。
確かに雑誌などを調べても伊江島の特集って全然出てこない。
WEBでショップのブログを調べても最新情報が極端にない。
これは行って体験してみるしかない!!!
ということで、海のカメラマンとして全国を潜り歩いているしげが伊江島にダイビングに行ってきました。
ちょっと限定的な情報になりますが、
秋〜春の時期にかけて訪れる人は冬のポイント(島の南側エリア)で潜ることになることも多くなるので参考になると思いますよ!
伊江島のメインのダイビングエリアは潜れず…
この本によると島の北側が伊江島のメインのダイビングエリアで、
「伊江島キャニオン」や「オホバNO1」といった宮古島にも引けを取らないダイナミックな地形ポイントがあるそうです。
しかもオシャレハナダイなどレアなマクロ生物も多いらしい!!!
行ってみたかった……
沖縄県では冬の時期は北風に、夏の時期は南風になる日が多く夏と冬で潜るポイントが変わってくることが多いです。
伊江島もその例外ではなく風の裏になる島の北側が夏のエリア、南側が冬のエリアになります。
北のダイナミックな地形を見れなかったのはちょっと残念ですが伊江島の南側の穏やかな魅力をご紹介していきます!
心落ち着く伊江島のダイビングの魅力【冬エリア】
入った瞬間に
優しい海の色に包まれる。
真っ白の砂の上を泳いでいると
生物の住処となる小さな根があらわれる。
この小さな根には
驚くほどカラフルな生き物がいる。
そしてさらに小さなものに目を向けると、
小さくとも力強く生きている生物に心を奪われる。
こんな爽やかな雰囲気が伊江島のダイビングの魅力でした。
ワイドでも穏やかで心落ち着く雰囲気でマクロに見てもそんな可愛い生き物がたくさんいるんです。
まるでケラマのような海でした。
でも確実にケラマよりも人の数が少なくて水中も陸ものんびりの雰囲気が漂っています。
今回は伊江島で6本ダイビングしてきたのでそれぞれのポイント毎に紹介していきます。
1泊2日・伊江島でダイビング
伊江島に行くには1泊2日で訪れるのがすごくちょうどよいんです。
沖縄北部の本部港から1日5便も船が出ているので朝の1便で行って次の日の最終便で帰ってくれば、伊江島で最高6本ダイビングすることが出来るんです。
もちろん、もっと長く滞在しても良いのですが初めての方はまずは1泊2日で行ってみるのも良いかもしれません。
1本目 パッチリーフ
1本目は白い砂地に小さな根が点在するパッチリーフというポイント。
このポイントは爽やかな水色の海の色と美しい砂地とカラフルな魚の群れが人気です。
ブイを降りてエントリーすると水深15mくらいなのですが、
1番最初の根で既に心を奪われました。
こんなアカヒメジが気持ちよさそうに泳いでいたり、
根の下の方にはヨスジフエダイが固まっていたり、
デバスズメやハナダイ、スズメダイ、ベラなどとにかく多種多様なカラフルな魚が集まっているんです。
これエントリーして1分の光景ですからね。
もうずっとここにいても良いと思うほど楽しかったです。
ちょっとすると次の根へ移動します。
こんな感じの砂地を泳いで行きます。
おおすごい!!
今度はフタスジリュウキュウスズメダイやミツボシクロスズメダイがとにかく多い根がありました。
それぞれの根に集まっている魚の種類が微妙に違うんです。
他にもカシワハナダイがたくさん群れていたり。
カシワハナダイってこんなに集まるんだってくらいたくさんいました。
オスは薄いピンクの感じが特徴的でカワイイですよね。
ちょっと脇にはデバスズメがめちゃくちゃ集まるエダサンゴも!
まるで座間味の風景みたいですね。
ストロボの光やダイバーの動きにビックリして根に隠れては出たりするデバスズメダイは本当にカワイイ。
きっと僕らが沖縄でイメージする美しい海そのものが広がっていました。
パッチリーフは深度も浅く、流れもない砂地で穏やかなポイントのため初心者でも楽しめるすごく素敵なポイントでした。
2本目 ハナゴンベ
次は船を西のギリギリまで回してハナゴンベと言うポイントに。
その名の通りハナゴンベが大量にいるのが特徴でドロップオフ沿いを潜ります。
ホントにめちゃくちゃハナゴンベが大量に!
ハナゴンベって普通種なのかな?って感じるくらいでした。
中には警戒心が薄く、暗がりから出てきているハナゴンベもいます。
1匹のハナゴンベを粘るよりも、そういうハナゴンベを探したほうがじっくり観察できるでしょう。
もちろ幼魚も!!!!
やっぱりハナゴンベと言えば幼魚が魅力的ですよね。
幼魚もオーバーハングや暗がりから出てきている個体がたまにいるので、それを狙えばふんわり写真も撮れちゃいますよ。
ドロップオフにはスミレヤッコも多くいました。
伊江島にはスミレヤッコが数多く生息ていて、これって意外と珍しいんです。
しかも岩の奥の方だけじゃなくて外にも出てきているので観察しやすい。
ぜひ伊江島でダイビングする人は意識してみてみて下さい。
安全停止ラインはサンゴもキレイ!
そこには沖縄といえば定番のルリホシスズメダイやテングカワハギなどがいてワイドでもマクロでも飽きずに楽しむことが出来ます。
このポイントは島の西側なんですが、西に回れたのもこの1本がギリギリ。
ホントに今回の滞在は北風に悩まされました。
3本目 中の瀬西
今度はちょっと15分ほど遠征して伊江島と水納島の中間にある中の瀬というリーフまで潜りに来ました。
ホントは東側で潜れればオシャレハナダイや深場のレアな生物が見れるらしい。
東側はトサヤッコなどのヤッコが多いらしく今回もヤッコを狙って潜りました。
まずはパラオハマサンゴの群生!
沖縄の海らしいパラオハマサンゴとハナゴイのコンビがエントリーしてすぐ迎えてくれます。
このパラオハマサンゴを越えるとダラダラっとスロープ状に深くなっていき水深40mくらいまで落ち込んでいます。
まずは定番タテジマヤッコ!
タテジマヤッコは沖縄ならどこにでもいるのであんあまり珍しくはないのですが一応。
ヤイトヤッコは美しい柄で水中で見ると「おっ」てなりますよね。
今回のメインはトサヤッコ!!
トサヤッコのオスもいました。
水深は25mとちょっと深かったですが見れてよかった。
この3本で1日目のダイビングは終了。
4本目 三角山
ここからは2日目のダイビングです。
1本目は三角山というポイントでダイビングしたのですが、今回は特別にちょっと泳いで離れた場所にある美しい根に連れてってもらいました。
三角山のポイントはこんな感じの砂地にある三角に盛り上がった根の周りでダイビングします。
ここから中層を結構な距離を泳いでいきます。
そしてたどり着いた根は……
スカシテンジクダイがたくさん群れるこんな素敵な景色でした!
これは頑張って移動してきたかいがありました。
普段は遠いため泳げる人の時だけ行くそうですが、すごかった。
サンゴも多くてホントにカラフル!
色とりどりのサンゴやカイメン、そして魚たちが伊江島の青い海にホントになじんでいるんです。
ここもデバスズメもたくんいて、2日目もいきなり癒されました!
やっぱり伊江島のダイビングはもっと有名になっても良い気がする。
5本目 ナーラ
ナーラは非常にパッチリーフに似たポイントで白い砂地に点在する根がキレイなポイントです!
こんな感じにキンメモドキがグチャと群れていたり、
スカシテンジクダイがユカタハタを取り囲んでいたり、
ソラスズメダイが舞っていたり、
根の全体像はこんな感じ。
ホントに伊江島のダイビングは癒やされますね。
6本目 パッチリーフ
最後は再びパッチリーフだったので今度はマクロで狙ってみました。
こんな感じにサンゴと一緒のミツボシクロスズメダイや
フタスジリュウキュウスズメダイのチビ
もちろんデバスズメも!
極めつけはナンヨウハギまで!
めちゃめちゃかわいくないですか!?
水中がめちゃくちゃ明るいのでふんわり写真も撮りやすい撮りやすい。
ホントに素敵な光景でした!
あとは個人的にはヤリカタギも好きでした。
この色合とおどおどした感じが可愛くてたまらない。
さっきはワイドで撮ったアカヒメジも透明度が良いので105mmのマクロでも十分撮ることができますね!
伊江島の青く明るい海を背景にマクロダイビングってもの悪くないですね。
お世話になったショップ
今回お世話になったショップは伊江島ダイビングサービスさんです。
伊江島で1番最初に出来たダイビングショップでオーナーの湯野川さんはマクロにめちゃくちゃ詳しい!
今回は島の南側ののんびりエリアしか潜れなかったので湯野川さんの本領は発揮されませんでしたが、オーネイトエンゼルフィッシュなどを伊江島で発見したのも湯野川さんなんです。
次来た時は絶対北側潜るぞ!笑
お世話になったのは港からすぐのところにある「民宿 渚」さんです。
素泊まり3000円とめちゃくちゃリーズナブル!
しかも外シャワーや広い器材洗い場などダイバーにとって嬉しい施設が揃っています。
ここの民宿のスタッフの方も優しくてダイビング後にパイナップルとか出してくれて嬉しかった。
ぜひ伊江島でダイビングするなら民宿は渚さんがオススメですよ!
伊江島への行き方
伊江島へは1日4往復の本部港から出るフェリーに乗っていきます。
往復料金で1,390円で所要時間は約30分。
本部港へはやんばる急行バスで1本で行くことが出来ますし、レンタカーで行く人は本部港には大きな無料駐車場があるので行きやすいですね。
船内は広くて慶良間に行くほど揺れないので快適に過ごせます。
売店もあってびっくりしました!
詳しい伊江島フェリーの情報は以下の伊江村の公式サイトを見てみて下さい。
公式HP:https://www.iejima.org/document/2015012100097/
おわりに
今回の伊江島でのダイビングは伊江島の魅力の半分も引き出せなかったと思います。
スイマセン。
それでもこの美しい砂地とそこに群れるカラフルな魚たちは僕が想像する沖縄の風景そのものでした。
ケラマほど観光地化されていないぶんダイバーが少なく落ち着いています。
ぜひ伊江島にダイビングに行った際には僕に情報ください!笑
来年の夏は北側にリベンジしに行きます!
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絶対見てね!!
僕が訪れたのは2019年9月でしたが運悪く北風が強く冬のポイントしか潜れない海況……